過去がないなら、未来をつくればいいだけの話
味園ユニバースを観ました。
引くほど泣きました。
以下ネタバレ含みます
ふわふわした気持ちのまま、着席。すばるが車から引きずり出されて殴られる辺りから、ようやく、ああこれは渋谷すばるの映画なんだな、と。なんという、渋谷すばるの映画なのだろうとじわじわ自覚し始めて、そこでまず、泣いた。
私はすばるを役者として見ることにあまり慣れていなかったようで、はじめはどうしてもポチ男をすばるとして見てしまっていたのだけれど、でも、それは間違っていた。ポチ男はあくまでもポチ男だった。いや、ポチ男が茂雄になってからはっきり気付いたかな。ポチ男のときはポチ男だったし、茂雄になってからはそれは茂雄だった。すばるでは、なかった。
と言いつつ、ポチ男として生きる茂雄にすばるの姿を重ね合わせてしまう自分もいて。曲をちょっと聴いただけで覚えてしまうポチ男。みんなに促されて、チェリーを歌い出すポチ男。ポチ男の歌を聴いて、動かされる赤犬の皆さん…。そして、出来上がったココロオドレバ。もし、もしも、万が一、すばるが記憶喪失になったとしたらこういう光景がありえるんだろうなと思わせる、すばるのバックグラウンド。歌。
「バンド、やらせてくれてありがとう」このセリフを渋谷すばるに言わせますか。
ココロオドレバを練習する風景は、この世に歌があってよかった、音楽があってよかった、すばるが音楽と出会えてよかったなって、泣き叫びたくなった。
「古い日記」を突然歌い出すポチ男。それまでのセリフや歌と音量が違ったせいもあるけれど、第一声の「あの頃は」で鳥肌がたった。これが歌のチカラか。
言葉より歌う方が伝わる。ときどきすばるが言うけれど、私はそれを本当の意味ではわかっていなかったのかもしれない。それが意味するところを、初めて、深く理解できたような気がする。
ただ、ひとつ。私は渋谷すばるという人を知っているので、茂雄(すばる)の歌で突き動かされるということに何の疑問も抱かなかったけれども、これ、この映画ですばるを知った人にはどう見えるのかな。まっさらな状態で観てみたかった。
茂雄になってからのココロオドレバ。最高だった。最っっっっっっっ高だった!表情を取り戻した茂雄。茂雄の歌。いいよ。すごく、いい。
最後の茂雄の笑顔。なに、あれ。何度でも泣ける。いつなんどき思いだしても、泣く。あの一瞬のためにこの103分があったのだなと、そう思えるほど、最高のラストシーン。
これが、渋谷すばるの映画なんだ。これが、渋谷すばるという“素材”で出来る作品なんだ。そのことにただただ圧倒され、そして泣いた。
この映画を見ることができて本当によかった。この映画を観て、心揺さぶられて、なんだろうな、うまく言葉にできない感情を抱くことができて、よかった。関ジャニ∞を好きでよかった。すばるくんを、好きで、よかった。
・・・しょーもな。